2017 March

 

 
 
多忙を極めた2月がようやく終わったかと思うとすぐにパリに戻る日に。成田の ラウンジは羽田便の増便で各航空会社とも縮小の傾向、スカイチームグ ループ はDELTA航空のラウンジ一つになってしまった。こけしの並ぶビジネスカウ ンター、ミールサービスもチャイニーズとアジアンミックス?滑 走路にもアジ アのLCL格安航空会社の機体が並ぶ。羽田をメインゲートとして成田はアジア のハブ空港になりつつあるのかも知れない。

 

 

 
 
ぐっすり眠ってあっという間にローマ・フィィミチーノ・レオナルドダヴィンチ 空港に到着。着陸まで低空飛行が続きすっかり暮れたローマの街を機上 から眺 める。イマドキ珍しいタラップを降りると東京の寒さが信じられない暖かさ。

 

 

 
 
パリに戻ると早々にドクターE氏からディナーのお誘い、奥様はイタリア人なの で主人と奥様はイタリア語、私とドクターはフランス語で。食後はドク ターの お宅にお邪魔してさまざまなアートコレクションを拝見しつつお茶を頂く。まる でプライベート美術館のようなサロンで優雅に寛ぐドクターの愛 猫、私もこん なお部屋でのびのび寝そべってみたいもの!

 

 

 
 
友人のピアニストN氏からシャイヨー宮の劇場で上演中のダンスパフォーマンス にお招き頂く。エッフェル塔の美しいイルミネーションをバックにした シャイ ヨー宮、建築博物館も入っているので良く来るけれど劇場は初めてなので模型を 見てその巨大な構成に驚く。パリコレの舞台に選んだデザイナー も多く明日の ショーを前に機材が並ぶ舞台裏を抜けて席に着く。

 

 

   
 
 
ブリュッセルから長いお付き合いの建築史家RT教授御夫妻と久しぶりにお会い する。パリでご一緒するのはもう何年ぶり?主人が初めてR氏にお会い したブ ラッセリーにちなんで姉妹店のようなこのレストランへ。積もる話がありすぎ深 夜近くまでお喋りは尽きず・・・。次回はブリュッセルのマグ リット美術館に 行きたい!という私のリクエストを早速手帳にメモして下さる優しいR教授、 たっぷり蓄えた髭といい恰幅の良い体格といい、いかにも ヨーロッパの知識人 といった風貌。私と並ぶと友人だという事がにわかには信じられない・・・。

 

 

 
 
3時起床・・・朝一番の便でウィーンに発つ今日、真っ暗なターミナルを抜けて ラウンジへ。まるで真夜中のような滑走路を眺めつつカフェを頂きよう やく一 息、クロワッサン片手にPCを叩きまくるビジネスマンでごった返す早朝のラウ ンジは本当に慌しい。私は静かに暗い滑走路に浮かび上がるよう な美しい飛行 機の眺めを楽しむ・・・。

 

 

 
 
ようやく明けてきた空に向かって離陸、朝やけの中トリコロールにイルミネー ションされた空港ターミナル1が見える。朝一番のフライトは夜明けの光 の中 を飛ぶので本当に美しくいつまでも眺めていたい。

 

 

   
 
 
久しぶりに降り立つウィーンの空港、9月に来た時はヴェネチアから夜行列車で 着いたので何だか久しぶり。現代アートのようなロビーは美しく、清掃 の行き 届いたスロープもスムーズ。

 

 

   
 
 
ウィーン・プラハのショートトリップを終えて最終便でパリに戻る。日帰り出張 のビジネスマンで満々席の最終便、シャルル・ド・ゴール空港も各国か らの日 帰り出張族でいっぱいいっぱい。美しいロビーをすり抜けて長蛇になる前にタク シーの列に並ばなくては!

 

 

   
 
 
パリに戻ると再び溜まっている仕事・・・。殆どの手続きがメールやインター ネットで済むこの時代に、フランスは今だに正式な文書はレターを郵送す る、 そして受け取る。支払いも同じく、請求書を受け取っていないので支払えない、 しかし追徴金のついた請求書は何故か到着する。でもこのポストの 様子を見る と納得せざるをえないパリの郵便事情・・・。

 

 

   
 
 
パリの車事情は刻々と悪化している・・・。忙しくなるとパーキングを探すくら いならメトロの方が早いのでひたすらメトロを乗り継ぐ。久しぶりにサ ンジェ ルマンのメトロの駅に着くと、自動改札は壊れていて チケットに入場時刻の印字が出来ない。つまり検察さえ来なければタダなわけだ けれど、検察が来れば自分の意思とは関係なく「タダ乗り」として罰金 が!本 当にパリは不公平な街、毎日が「運だめし」のよう。

 

 

   
 
 
短期間に膨大な仕事、アドミストレーション、打ち合わせをこなし再びシャル ル・ド・ゴールへ。友人の危篤を受けて後ろ髪を引かれるようにタクシー の窓 から空を眺める。旅立ちの時はもう迫っていることを伺って祈るような気持ち、 ユーミンの歌「ひこうき雲」を思い出す。、空まで続く白い坂道を 陽炎に包ま れひとり静かに登って行く・・・、優しかったD氏の思い出が蘇る。フランス人 の数少ない友人を失うことは本当に悲しい、もうあれほど親 しい友人はこの先 できる事はないだろう・・・。

 

 

 
 
土曜日の午前中、今度は「日帰り出張サラリーマン」ではなく「週末ヴァカンス の家族連れ」でごった返す空港。いつ何時も大混雑のシャルル・ド・ ゴール。 ウィーンから到着した主人とラウンジで落ち合いようやく機上へ。年々拡張して 今ではヨーロッパの主要ハブ空港となった感のあるCDG、ア メリカのダラ ス・フォートワース空港のような駐機ターミナルも見える。エールフランスの機 体はいつ見ても美しい。

 

 

 
 
快晴のローマ上空、着陸まで低空飛行が続き息を呑むほど美しい真っ青な地中海が眼下に広がる。ミ ニチュアのようなローマ近郊の町、美しいラグーンが続く楽園のよう・・・。

 

 

 
 
ローマのフィミチーノ・レオナルド・ダ・ビンチ空港もパリ同様年々巨大化、 ヨーロッパ航路からアジア航路へのトランジットはトラムに乗ってターミ ナル を移動する。どの国のラウンジも同じく年々巨大化はしているけれど、アリタリ アのラウンジはどこぞのレストラン?またはスパ?ローマのヴァカ ンスを一緒 に過ごし、各国へ帰っていくようなご家族がファミリーディナーを取る様子もよ く見かける。移動しながら仕事をしているキネティック族た ち・・・。

 

 

   
 
 
 
まだ寒いヨーロッパから戻ると日本はすっかり春の気配。春休みの学生さん達で 賑やかな快晴のゲレンデ、雪に映る木々の影も日に日に濃くなって眩し い木漏 れ陽の中を縫うように滑る。

 

 

 
 
軽井沢のサンモトヤマもそろそろ冬季休業を終えてシーズンのスタート、納品と ディスプレイに伺う。アンティーク調のショウケースにモダンなジュエ リーの 組み合わせが好評でとても嬉しい。お箱や在庫の確認といつもの事ながら細かい 雑務、今シーズンも軽井沢のお客様に喜んで頂けます様 に・・・。

 

 

   
 
 
先月11年ぶりに再開したテニス、スキーと違って「昔取った杵ずか」とは全く 行かず空振り、転倒とお恥ずかしいことこの上ない。皆さんにご迷惑を お掛け しないように!と緊張すればするほどボールが霞む。ラケットも新調しやる気だ けは満々なのだけれど・・・。

 

 

 
 
 
ウィーンとプラハでチェコ人の建築家アドルフ・ロースの作品を沢山見て来たの で、元スタッフのY君へのお土産はロース・グッズを。チェコは観光資 源が乏 しいのでロースの作品を文化財のように公開し始め、グッズもなかなか凝ってい る。ウィーンのロース作品「AMERICAN BAR」のコー スターを飾っ て「アドルフ・ロースディナー」の今晩。

 

 

 
 
 
このAGENDAを見ると、旅と軽井沢ばかりが出てくるので「遊んでばかりい るのでは?」と思われてしまいそう・・・。もちろん仕事がメインの生 活だけ れど、仕事の場面は相手もある事、そしてどれもデリケートなのでなかなか写真 を撮ったりサイトに載せたり出来ない。パリでも東京でも忙しけ れば忙しいほ どアトリエに篭っている私、このアトリエでデザイン画を描いたり素材を触った りする至福の時間、ジュエリーデザイナーは本当に私の天 職だと思う時間。

 

 

   
 
 
 
春のコレクションのために膨大な数の検品、発送を終えてようやく一段落、再び の軽井沢。春の雪に合わせてワックスを塗り早朝のゲレンデへ。どこま でも 真っ青な空とキラキラ光る白銀のゲレンデ、風を切って滑る爽快感に仕事の疲れ も吹き飛ぶ。

 

 

   
 
 
午前中スキーをしても夕方には東京に居られるのも軽井沢の魅力。日が長くな り、夕方近くなってもまだ明るく春が近いことを知る新幹線からの眺め。 北陸 新幹線も開業から2年経ちすっかり定着した感、「はくたか」や「かがやき」が 続く中、今では懐かしい「あさま」に乗る。

 

 

 
 
今年も卒業のシーズンを迎え恒例の主人のゼミの卒業パーティーの今晩、大学院 生はお付き合いも長くさまざまな機会でご一緒したことを思い出す。卒 業式の 写真はそのフレッシュな雰囲気に正に「もぎたての青い風」・・・皆さん、卒業 おめでとう!

 

 

 
 
11月の展覧会の打ち合わせで青山のギャラリーに行く。もうすぐ25周年と伺 い驚くけれど、その始めの頃からの長いお付き合いに感謝・・・。母が 大切に 保存しておいてくれた子供の頃からの工作や手芸、絵や日記など私のクリエイ ティヴヒストリーとも言える展覧会、たくさんの方々に見て頂きた い。什器の 寸法を測り展示の方法などを考えるのも楽しい時間。

 

 

 
 
 
パリから長いお付き合いの初等科の先輩であるS御夫妻のお宅に伺う。お嬢様お 3人もすっかり大きくなられそれぞれ違う分野のお話も楽しい。お宅の 中にお 茶室があるつくりが珍しく、2階から眺めるとまるでお茶室が入れ子式にお宅の 中に入っているよう。外国人のお客様の多いご家庭なので、きっ と皆さんびっ くりなさってお喜びに!

 

 

 
 
銀座で打ち合わせを終えた後、主人の学生と画材店へ。子供の頃、父に連れられ て画材や模型材料のお店に行くのは夏休みまえのお楽しみだった。お休 みの間 に作る工作や手芸の予定を立て、建築家さながらに?「工程表」を作り、父の設 計した自宅の一階にあったアトリエにこもって黙々と作っていた 私。懐かしい 思い出が蘇る・・・。

 

 

 
 
  スキーシーズンもいよいよ終わり、滑り納めに軽井沢へ。曇天で寒い上やはり春 の雪、コンディションはあまり良くないけれどシーズンも終わりと思う とつい もう一本。数日前に再び降った雪が残る浅間山の壮大な景色、名残惜しいゲレン デをしばし眺める。何よりも怪我をせずシーズンを終われたこと にほっとする。

 

 

   
 
 
diary index 東京の桜も咲き始め、いよいよ春はもうすぐソコ、打ち合わせの帰りに隅田川を 渡るともう屋形舟が出ている。屋形船に乗ってお花見も出来るようで、 パリの セーヌ川のように素敵な観光コースになれば良いのに。春は桜を眺め、夏は隅田 川の花火を屋形舟から・・・東京ならでは粋なお楽しみ。 page top

home